職人さんの姿 2

つっかけ草履だったかどうかは忘れましたが、昔の職人さんは威勢がよかったものです。


製図板にケント紙を水張りして幾日もかかってようやく完成に近づいているのに、彼に気にくわないことをいったとみえてバケツに一杯の水をその上からぶっかけられた学生がいました。


その人は半天を中へ着込んでいましたが、なんの職あがりだったのでしょうか、こわがらずによく教わっておけばよかったのにと思います。


私が現場でそういうユニフォーム姿の人に一目おくようになったのは、そのころのアレルギーが後遺症としてあるのかもしれないのです。


彼のバケツの水が、将来の建築家になって人を指揮することもある立場になる人材が、使われる立場にある人を侮蔑したことに対しての無言の忠告と実力行使だったのか、と数年前を想起します。


現場で技術を提供してくれる職人諸氏に対して、謙虚に接して何かを学びとろうとすることは大切です。


これはノルディックウォーキング ポール 販売業の人にも言えることでしょう。


若いころ、現場の監督で向こうも若かったのですが、取っ組みあいをしたことがあります。


サラリーマン生活から足を洗って細々と机ひとつを置かせてもらって事務所のマネゴトをはじめたころです。


箱根の山に建てる、当時ニュージーランドからやってきていた英国系の人の住む週末住宅でした。

職人さんの姿

スクーターとトランジスタラジオやインスタントラーメンの時代は過去の語り草になりつつあるのはごく一部であるとは思えなくなりました。


根をつめてやっていて間に合わないのではなく、手順がまずかったり、ふだんは怠けていますが、夕方暗くなりかけてから忙しそうに働き出すのを"日暮れの山犬"という地方がありますが・・・


そういう型の職人も少なくなりました。


これはソファー ベッドなどを制作しているインテリア業界の職人さんにも言えることでしょう。


朝早く起き、無理せず、働くべき時間にちゃんと仕事をし、休むときにはゆっくり休む、自律型の人を多く私は見かけます。


職人気質とは職人特有の粗野で、一途になる傾向はありますが、実直でさっぱりしている性質のことをいうそうですが、このごろの若い職人さんたちはどうなのでしょうか。


変わりつつあるように思われます。


少なくとも、私の関係する住宅の現場で働いてくれる人たちには、粗野と思われる人は少ないのではないでしょうか。


私を相手に突然カンシャクを起こしたり、些細なことではげしく口論したり、他人の口出しをよけいなお節介とばかり曲解してけんか腰になって反論したりする職方は見かけなくなりました。


ハッピは袖が広く、半天は袖細ですが、むかし美術学校の建築科で教室付の小使さんがももひきに半天、ハッピ姿でした。

植生についての調査から何がわかるか 3

ここまで述べてきた生物圏・生物共同体・生態系あるいは植生・花 種・植物群落・群集などについてみるときに・・・


それを私たちが人間のある目的に応じて利用したり、作ったり、あるいは守る場合においても、人間サイドからの考え方だけでは危険であることを知るべきです。


自然界には厳然とした1つのルールがあります。


自然のルールは、それをふみ違えると、たとえ善意で行なった自然の保護や環境の管理でも、結果的には、しばしば自然破壊や環境汚染につながることすらあるのです。


重要なことは、きわめて多様な自然や自然環境に対応した生物集団・植生あるいは群集に対しても、基本的にその生存の基盤について十分に究明・解明すること・・・。


それと同時に、それがさまざまな自然環境要因の中で、ある一つの要因を強く、あるいは少なくした場合に、また人間の影響を加えた場合にどのように変ぼうするか・・・


もっともよい条件でどこまで発展するか、きびしい条件にどのように対応するか、どこまで生活様式(生活形)を変え得るか・・・


などなど、個体・種・群落についても生長の限界とさらにがまんの限度についても十分に知っておく必要があるということです。

植生についての調査から何がわかるか 2

例えば、種の組合せから成り立った群落組成表を通しても、私たちは植生あるいは植物群落を現場で概観した以上の客観性をもって理解することができます。


同時に、私たちは具体的に植物群落を現場で実際に手でふれて測定することが出来ます。


注意しなければならないことは、現実には、私たちが野外で植生調査した各資料を研究室で一定の方法で抽象化の操作によって規定した植生・植物群落・群集と、具体的に現場で観察したさまざまな自然植生・・・


また、人為植生では人間の影響も加えられて成立している現存植生とは、たえず少しずつ異なるということです。


私たちは、したがって、対象とする集団について、現存するものと抽象化によってえられるものとの二つの概念の差を知らなくてはなりません。


そして、自然保護・環境保全の行政的措置のたの命令や勧告などを出す場合にも、具体的な対象を指示した場合と抽象的な対象を指示した場合とでは、その個々の対応が異なるということも理解すべきでしょう。


さまざまな生物集団やその取扱いに対しての公的な規制を行なったり、法的秩序を作る場合に、それが具体的な集団を対象にしているのか・・・。


あるいは抽象化された一般的な集団を対象にしているのかによって、判断の仕方や、その理解・取扱いが異なるはずです。

植生についての調査から何がわかるか

積極的に環境を創り上げようとする場合には、このような人間の影響下に代償植生が存続している地域で、もし人間の影響をストップしたら、その土地の自然環境の総和が現時点でどのようなもっとも安定した自然植生を支える潜在能力をもっているか・・・


このような、理論的に考察しうるもっとも多層で安定した自然植生は何かを知る必要が出てくるでしょう。


それを、「現在の潜在自然植生」と呼びます。


私たちが生物集団・植生を考える場合、具体的に存在している現存植生と、そのデータを図や表に表現し理論的に考察しうるよう抽象的化した概念としての植生と二つあります。


ちょうど科学の研究の最初と最後の段階で一つの類型化という理念が導入されるように、生命集団.植生をみる場合にも、まず初めに人の顔ほど多様にすべてが異なる個々の植物を野外の現地で実際に調べます。


そして、種の組合せとしての植物群落を、具体的な植生あるいは群落として把握します。


そして次に、個々の同じ形質をもった植物の集団として、類型化の概念を適用して抽象化された植物群落としての理解・把握も必要です。


現存植生と原始植生

このような植生、群落、群集あるいはその上位ならびに下位単位は、一般に他の集団の類型概念と同じように、大きく二つに分けて考えられました。


まず、現実に野外で目で見、手でふれ、測定可能な具体的な植生が考えられますが、それを「現存植生」とよびます。


「現存植生」と言う場合、その対象となる具体的植生が自然のままであるか、人の手が加えられているかは問われています。


世界の大部分の地域のように、長い時間の流れの間にさまざまな影響によってその土地本来の自然環境の総和の具現としての自然植生が変容を強いられている文化景観域に各種人間活動の影響とつり合って持続している植生を「代償植生」とよびます。


このような人間によって現存植生が各種の代償植生に変えられている地域では、かつて人間が影響を加える以前の千年あるいは一万年前の(大気等は現在と大きくは変っていないと考えられる)時代の植生を、原植生、オリジナル植生あるいはバージン植生とよびます。


したがって従来の植生概念では、大きくは、植生・植物群落・群集も「現存植生」と人間が影響を加える直前の「原始植生」の二つがみとめられるにすぎなかったのです。


ところで、現在の人間の生活域のように、過去から現在までの間にさまざまな人間の影響が加えられてきたところでは、もし、今人間の影響を完全にストップしたとしても、その土地の立地条件が貧化していたり、逆に一時的に人間の影響によって過富養化している場合があります。


そのまますぐもとの原始植生が成立する条件とはいえません。

群集の定義

植物社会学的に定義された群集は、ちょうど系統分類学における種(スペーシス)に対応します。


植物群落システムの最低単位ではないですが基本単位です。


同様に、ある群集には結びつきますが、他の群集には結びつかない種を標徴種といいます。


群集は、さらに共通の標徴種群によって、群団、オーダー、クラスと、植物群落単位を体系的にシステム化することが国際的にきめられています。


群集からクラスまでは、専在的に結びついている種があるかないかという標徴的な種群を決め手として、群落システムが形成されています。


つまり、群集を基本単位とする群団、オーダー、クラスの上位体系は、ある種があるかないかの質的な物差しによって決められているのです。


群集以下の単位、すなわち亜群集、変群集、亜変群集などは、他の群落にも見られますが、とくにある群集のある部分に優占している場合に、優占種によって分けられます。


群集以上はあるかないかという質的な差によって区別されるのに対して亜群集以下は、ある種が多い
か少ないかという量的な対応できめられているのです。


したがって、群集以上のあるかないかは質的な差であって、ちょうど人間社会における恋人以上の関係
を、標徴種による群集以上のむすびつきに讐えることができるかもしれません。


反面、友人・知人などの一般関係が、色々な群落にも出現している区分種・識別種による亜群集以下の単位に比較することが出来ます。

植物群落・群集 2

群落ということばは、「庭の雑草群落」、「富士山の植物群落」・・・などという具合に、植生に次いで一般的に植物集団を対象に使える概念です。


次に群集について。


これは、ある群落に特別に結びついている種群を標徴種として広域的・客観的に定義づけられたものです。


すなわち、ある群落に専在的に出現する標徴種群があるかないかの全出現種群の総合的比較によって、質的に規定されます。


たとえば、路上のクサイーオオバコ群集や照葉樹林のイノデータブノキ群集、シラカシ群集など。


このように、群落は、種の組合せを基礎にしたときに群集レベルでまとめられているのです。


ほぼ同じような種の組合せが出現する最低の種集団が、植物社会学的に見た基本単位の群集です。


基本単位・・・


すなわち、ある群落に特徴的に結びつき、他の群落にはほとんど出現しない適合度の高い標徴種群を、群落組成表で比較した結果、帰納的に抽出し、まとめられたものが群集です。

植物群落・群集

今日は群落という概念を考えてみましょう。


すでにみたような系統分類群学上同じ科・属・種だけの植物がある地域でまとまって生育していることは現実にはきわめて稀です。


ちょうど私たちが日常の社会・職場において血縁者だけで集まって生活していることが少いように、血縁関係と社会関係とは異なっています。


そこで、ほぼ同じような立地条件に同じように出てくる植物種集団という点から考えて、植生学では、この植物の種の組合せを群落と名付けます。


大地を被っている緑の被服が植被=植生です。


植生に単位性をもたせたときに、これを植物群落と名付けます。


しかし、群落もその単位性のとり方によって、生活形集団あるいは外観からみた相観集団(たとえば、照葉樹林、広葉樹林、マングローブ林など)、また優占種がなにかによるアカマツ林・ブナ林のような見方があります。


更に、相観や優占種に立地条件も加えて熱帯多雨林・温帯林・河辺植生(また河辺群落)という捉え方も出来ます。


群落という見方は、かつての偉大な植物地理学者アレキサンダー・フォン・フンボルト(1769~1859)の相観による植生景観区分から、R・ドリエらの優占種による植物群系の把握、さらに群落を構成しているすべての種を顧慮した群落区分へと進んできました。


この地球上には、一個体また同種個体群としての一種構成群落、たとえば、塩沼地のアツケシソウ群落などは、きわめて少ないのです。

種という系統分類的概念

種は類縁的な分類学上の最低単位ではありませんが、基本単位です。


つまり、ヒトは人種の如何を問わず系統分類学的には、ヒト属のヒト種に、モミの木はモミ属の種名はモミというようにカール・フォン・リンネ以来、すべての生物にラテン語で命名された種名がついています。


また、つける努力が払われています。


種の概念は、古くはダーウィンの『種の起源』(1859年)にも表現されているように、象徴的な概念として規定されています。


つまり、基本的には同じような形態と遺伝的素質をもち、同じような子孫の出来る最低の植物個体集団
を種と規定しています。


種はさらに、属、科、段、さらに綱、門へとまとめられます。


生物界は、系統分類学的には動物界と植物界に分けられています。


植物界は、このように類縁関係によって門綱目科属種に体系化されているのです。


リンネ以来きめられているこの種の系統発生的システムによれば、種は最低単位ではありませんが基本単位です。


同様にして、種は亜種、変種、品種などにも必要に応じて下位区分されています。

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