劇場で使用する照明 2
バトンから吊り下げて大道具を飾ると振ることは不可能です。
実験劇場で振った飾りのセットに感じた新鮮さが、孫さんと仕事をするようになって、よみがえってきました。
孫さんは写実劇ではほとんど振ったセットをデザインします。
孫さんの伝統に縛られない自由な発想は貴重です。
孫さんと仕事をすると、ときどきびっくりさせられることがあります。
あるとき劇団テアトル・エコーで上演する芝居の舞台装置図をみて仰天しました。
なんと舞台いっぱいの部屋のセットに、総天井が乗っているではありませんか。
どうして天井を乗せるのかと聞いたら、客席の前のほうから舞台の上のスポットライトなどが見えるのがいやだから、と。
小劇場の宿命として、舞台上部のスポットライトが見切れるのはある程度あきらめなければなりません。
当時はまだかくれん棒のような照明はまだありませんでしたからね。